Brexitで高まるヘイトに満ちた反移民の論調に抗議するアシッドハウスアルバム
僕はイギリスでは移民です。
制作が始まったのは2017年、政府の行いによって高まる移民に対する不安とプレッシャーへの不満からでした。
発表するにあたり、外国人としての自らの立場の弱さから躊躇がありました。しかし次第にクリエイティブ産業のBrexitに対する反応と保守党の思惑への風刺にインスパイアされて行きました。
アシッドハウスミュージックは抗議の音楽です。Roland TB-303ベースシンセサイザーが生み出したメロディーから偶然に誕生したものです。米国・シカゴに始まり、イギリスに輸入されたこの病みつきになるサウンドは、90年代のユースカルチャー、そしてSecond Summner of Loveを通して広がります。KLF、Underground Resistance、Rsychic TVといった90年代のアシッドハウス、テクノアーティストたちは、自らのサウンドを通して政治的意見やマニフェストを伝えました。
当時の首相サッチャーはアシッドハウスを禁止しようとしました。ドラッグのせいだという人も、騒音のせいだという声もあります。いつの時代も、政治に対する不満を若者が表現する場は脅威だと捉えられるのでしょう。
しかし、そのような場は必要不可欠なものです。音楽とサウンドは、コミュニケーションのパワフルなツールです。フランスでは大昔にもシャリバリという音を抗議、変化への要求や反対として使う風習がありました。Acid Brexitは抗議のツールです。マッシュアップや、家でのパーティーに使えるようにSoundcloudで無料でダウンロード可能にしています。
音源リンク: https://soundcloud.com/pentagramdesign/sets/acidbrexit